破産債権の否認に対して査定申立を行い回収に成功した事例

相談内容

債務者が破産したが債務者に一定の資産が残っていたケースで、数社の債権者が債権の届出をしていましたが、破産管財人により、依頼人の債権に対して異議が出されてしまいました(依頼人の債権を認めず、配当もしないという決定)。依頼人の債権の正当性が認められると、破産財団から、債権額の数割程度の回収が見込まれた事案でした。
 依頼人と同種の債権を保有していた他の債権者も2社存在していましたが、同様に破産管財人により債権の否認をされていましたが、皆諦める様子でした。ところが、依頼人はどうしても諦めることができないとして、相談がありました。

 

アドバイスおよび対応

契約書および取引経緯を詳細に伺って検討すると、依頼人の債権には正当性が認められるべきであると判断しました。そこで、裁判所に破産債権の査定申立手続きを行いました。ビジネス取引の実情から判断して、依頼人の債権発生根拠たる契約には合理性が高いと判断したからです。破産債権査定申立書には、その理由をビジネスの常識に疎い破産管財人にもわかりやすく具体的に記載しました。 
 その後、破産管財人と数回の話合いを経て(破産管財人は、裁判官とも緊密に調整していたようです)、債権額の半分以上を認めていただくことで和解が成立し、すぐに依頼人に配当金額の振込もありました。依頼人と同種の債権を保有していた債権者は皆諦めて破産債権の査定申立をしなかったので配当を一切受けることができず、結果として、相対的に依頼人の配当割合が大きくなり、当初期待より多額の債権回収に成功できました。

 

コメント

他の債権者は、破産管財人から自分の保有する債権に対して異議が出されると諦めてしまいましたが、依頼人は諦めませんでした。そこで私は依頼人の気持ちを深く理解するために、契約の背景から遡って詳細に検討することで、依頼人に有利な根拠と客観的証拠を見つけ出すことができました。

本件ではビジネス取引に関する高度な理解力と、それをビジネスの素人である破産管財人と、破産管財人から間接的に事情を聞いている裁判官にわかりやすく説明する高度な説明力が求められました。

私は、ビジネス経験が乏しい破産管財人や裁判官に、ビジネスの難しい話をわかりやすく説明する能力に長けていますので、依頼人の話をよく聞いた上でベストな解決策の提案をしたことが有利な解決に繋がりました。

 

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